唐突に再開しだんだん増えて行く講評(2)

読みづらくなって来たのでブロック分けます。

講評1〜16はコチラ
オープン参加作品感想


30・hole hole hole tana_suna(雨中 砂場あそび)
 相変わらず(?)うまい絵です。それだけでも結構高得点です。
 三本立ての構成になっています。一本目、二本目が昔話や最近上映された映画なので、読み手は三本目も知っているお話かな?と思いながら読んでしまうと思います。頭の中に儚げなお姫様の出てくるお話のストックを探してしまうのです。枕と本題がうまくつながっていない感じ。オリジナルでもおとぎ話っぽくふらませるか、それでなければ既存の昔話を使って落とすかどちらかだったかな、と思いました。昔話には取って食われそうになるお話はいくらでもありますし。
 絵と文の関係がもったいないです。絵を見ながら文でオチを説明するというよりは、絵を見てオチがスパっとわかる感じにならないかな、と思いました。単にレイアウトの問題のような気もしますが。いろんな意味で惜しい感じがする作品。


29・ jamacou(羊のトライアングル)
 イマジネーションが一歩飛び抜けていて、ぐいぐい読まされます。星新一のようでもあり、寓話のようでもあり。お題の問いである「この穴は何?」に対してあまり重視していない作品や答えていない作品も多い中、真っ正面からがっぷり四つに取り組んで下さった作品であるように思いました。
「不思議な穴」のバリエーションとして完全にオリジナルであるところもすばらしいと思いました。そして意外なオチ。このニヒリズムはやはり星新一だ、と思います。作品の完成度としては満点です。本当にただ惜しむらくは一点のみ、ボケていないことだけですね。でも満点。


28・○○体質 buumi(万人ニ旨イモノナシ)
 あまりにも流暢で自然な滑り出しに、これは実話なのであろう的凄みを感じさせます。実話じゃないですよね? 実話かしら、こわ〜。イマジネーションにリアリティがあって、しかもそれを淡々と語っているので怖さ倍増です。
 コレが全部枕なんですよねえ・・・。もうこの人がチリッと来たら絶対何かありますね。ものすごい説得力です。で、これは寝てるだけですよね? 落ちてるんじゃなくて。さすが野生児。


27・ :『神様!』 nako1111(与太話びより。)
 ご自分でオチてないと書いていらっしゃる方は多いのですがオチてますって、ちゃんと。冒頭オリジナリティ溢れる神様の登場にぐいっと引っぱられ、主人公も読者もその口調とペースに巻き込まれていきます。キャラ造形がウマイですよね。
 あ、なんかイイ話になるのかな、と思わせておいてラストは辛口。お見事でした。
 作品全体に漂うこののほほんとした雰囲気は計算しているわけではなくてこの作者自身の持ち味なのだろうと思います。得難い武器をお持ちです。


26・セッボネセッボネ 無知園児( プリティかつ怠惰に生きる )
 ワータースィー。はい、この声は山寺宏一さんですよね、わかります。セッボネセッボネ、なんなんでしょう、このタイトルだけでもう笑っちゃったのですが。
 そして誰も走っていない世界を独走中です。セッボネセッボネ。このキャラは私の脳内にかなり具体的な感じで居座ってしまいました。どうしてくれるんだ、おい? 山ちゃんだったら瞬時に気分の変わるこの人を見事に演じることでしょう。あ、それはいいとして。願いごとの物語で、この主人公の基本姿勢というのは非常に新しかった、と認めざるを得ません。
 それと魔人っぽい人、アンタただの暇人ですか?


25・この吾が身の成り余れる処をもちて、汝が身の成り合はざる処に absinth(夢見るかえる)
 ええ、もう。穴と言ったらこれですよね。ある意味、王道です。他に誰も書かなかったけれど、私的には(笑)。
>深さには果てがなく、古さには起源がなく、
 なんという心地の良いリズム、もはや詩ですね。
ご本人は「下品」と貶められておられますが、むしろ神話的荘厳さを感じました。そもそも神話とか創世譚というのは古来こういうものではなかったでしょうか。また、たぶんものすごく悩まされていらっしゃるであろうソレを有効活用した、というのも新しかったと思います。


24・ボケトラバ レベル7 - 穴 アナ あな itchys(『どblog』)
 この絵、この駄洒落。文句なしです。サイコー! TOKYOろまん地下て・・・。あと3つくらい手描き駄洒落が入っていたらノンタイムで優勝だと思います。マウス絵も私のツボですが、3コマ目の枠の外にいるチェブラーシカのできそこないみたいな謎の生き物もすごくツボです。小樽って字をマウスで書くの大変だったと思うんですよ。ネタがどれも微妙に昭和なのもなんかいいんです。ん〜。やっぱりあと3つくらいはたたみかけて欲しいかな、うん。


23・トラバでボケましょう2008夏秋 レベル7 tasaki_uni(楽し気に落ちてゆく雪)
 さあ、困ったぞ。ある意味この時点でもっともチャンプに近い女ですよ(このあともっともチャンプに近いおかまが出てこないように祈っていてください)。好きですねえ、この女性のキャラ。ごく普通の相づちや日常会話の中でこれだけ語呂合わせができるとはオドロキでした。なんだか、この間とテンポが独特ですごくおもしろいです。
 さてしかし。大オチが3ブログかぶりました。やはり大オチはかぶりチェックしたほうがいいですね。早い者勝ちだと思います。
(〆切り後にオチを付け足されましたが完璧。元からこれで参加してくださってたら文句なく優勝っぽかったと思います。困ったな。)
追記:今気付きましたが、付け足されたオチも実は既出でした。これだけエントリーがあると未踏の地を見つけるのも大変です。でもこの作品、問題のラスト部分以外ではかなり未踏の地を開拓しているのですが。


22・トラバでボケましょう2008夏秋 レベル7 t2mina(footprint)
 一発ボケです。ダジャレです。シンプル・イズ・ベスト。ネタの弱さを絵で補う手法は今回ほかのエントリーにもあるのですが、この人の場合は絵でボケて落としているわけではありません。この絵の普通に挿絵的な感じがボケのばかばかしさとギャップを産んでたくまざるボケワールドを確立しているように思いました。せっかくかわいい女の子にけつまずいたのだからそこからもう少し世界を広げられた気もします。たぶんそんなにヘンな名前じゃないようにも思いますし・・・。


21・穴と交わす最後の一問一答 epole(自動販売機と地域経済)
 はからずも、この人の真意は本当にこういうことだったのだろう、と深く納得しました。最初「周りが穴だらけ」と言っていたのは心象的暗喩かと思っていたのですが、読み進めていくうちに文字通りそれが「穴」であるということに気付き目からウロコでした。ただの駄洒落がこんな形に・・・。新しいボケのスタイルを切り開いていると思います。ラストは最新の流行語。タイムリーさで突出していました。(投稿時。講評が時代のスピードについて行ってなくて申し訳ないです。)
 ラストにはぜひこの人のAAを貼っていただきたかった。迫力満点だったと思います。


20・アナーキストと狐つき なりっと(Life is Statistic)
 さすが特攻トラボケ盛り上げ隊長の作品。一手ごとにボケる、一行おきにウマいこと言う。これは大事です。そして大変なことです。トラボケの原点です。途中でツッコミ役がオチを先回りして言ってしまうあたりも好きです。とにかく獲物が可愛過ぎてムリです。自分で落ちるのも王道です。原点。
 他の小ネタはともかく大オチがかぶってます。減点。でもコメント欄の「ボケツにも階段を。」が妙にツボにはまってしまったので相殺。この作者はコメント欄でよりおもしろいことを言いがちなので要注意です。あとカウンターの向こうとかで。


19・須藤零次博士の復讐 Returns jemini-web(極秘計画資料室 [Jemini's Blog 4th edition])
 レトリックがきたきたきたきた〜! うまい。いくつもいくつもいろんな「穴」が散りばめられていて、ラスト三行では大盤振る舞いです。こんなアカデミックなボケが今まで存在したでしょうか? 概念的穴っていう角度の発想がすごいです。人物造形が魅力的なのもいいですね。携帯が鳴るくだりとかすごい好きです。AAAAMのネーミングセンスも最高。長い長いと気にしておられますが、この長さの最後の最後のオチの部分がちゃんとお題の答えになっている、というのはむしろ感激でした。


18・優雅な日曜の午後だったはずなのに。 miew05(mew★mew)
 別に穴につまずいたとは書いていないよね、というところを突いてくださったのもなんとなくうれしかった作品。これは確かに目眩を起こして当然と言えましょう。もし穴に落ちなくても奈落に落ちて行くような心象具合でしょうね、という共感度です(当社比)。日曜の昼下がり、ちょっぴりランチを奮発して、オサレなサロンに寄り道したら・・・ああ、きょわいきょわい。穴、と聞いて即座にそこに連想がいった妙齢具合に拍手です。


17・トラボケ れべる7 uguugu333(La torre。)
 ラジバンダリ! さすがネタフリにイキのよさを感じさせます、このテレビッコめ! ボケ的王道の世界がうれしいです。
 懐かしい名前との再会に虚を突かれましたが、ここはオリジナルキャラで通してしまってもよかったと思います。この方の力を借りなくても十分に耐震ジェルです。惜しい。


[PR]

by Ks_trunk | 2008-09-20 17:29

<< オープン参加作品感想 唐突に始まりだんだん増えて行く... >>